はぐらかしつつその話

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     なんとまあ劇的な一打だった。あわや完全試合というノーヒットピッチングを続けておきながら、味方が得点してくれず、延長10回でとうとう被弾してサヨナラ負け。


     もちろん、ドジャース対パイレーツの話だ。とひねくれはぐらかしてみる。
     今年大注目のアストロズが快進撃を続ける中で、気づいてみたら、両リーグ最高勝率はドジャースになっていた。4年連続地区優勝しながらワールドシリーズに届いていない、まあいってしまえば花咲徳栄みたいなチームだから、もうそろそろ花咲徳栄同様、チャンプになってもよい。今やヤンキースを凌ぐ金満球団になっているから、結果を出さないとちょっと恥ずかしくもある。

     

     そういう中で財力を活かし、注目のあの選手を獲得してさらに強力布陣になった。
     もちろんメッツから移籍のグランダーソンのことだ。とまたひねくれてはぐらかしてみる。ウェスリー・スナイプスにちょっと顔が似ているので、かの古典的野球映画を思い出す見ていて楽しい強打者だ。背番号がピッチャーに見えるくらい上半身をねじる構え方も恰好いい。

     

     問題は、レギュラーシーズンをぶっちぎりで勝ち抜けても、ポストシーズンであっさり負ける例はいくらでもある点だ。ドジャースはこのままいくと、シーズン116勝の記録を持つ2001年のマリナーズを超える勢いだが、2001年のマリナーズってそんなに強かったっけ?と記憶から消えかかっているのが悲しい現実だ。シャンパンを開ける機会にちっとも出くわさないイチローのMLBキャリアの中で、唯一はしゃげたシーズンである。このときはリーグ優勝決定シリーズでヤンキースに敗れたが、そのヤンキースはワールドシリーズでダイヤモンドバックスに劇的に敗れた。劇的過ぎてマリナーズのことはすっかり忘れてしまった。球汚れなく道険し。

     

     ポストシーズン以上に一発勝負トーナメントに日々いそしんでいる高校球児の今年の戦いは、日程の条件その他で珍しく二度見に行った。二度観戦したのは、敦賀気比がベスト4までいった大学生のとき以来だ。あのころ呑気に球場に向かっても余裕で入れた記憶しかないが、今時は、少なくとも内野席はあっさりあきらめたくなるほどチケット売り場に大行列(というより大群衆)ができている。
     最初に見たのはベスト8で、いずれも競り合いを制したチーム同士の対戦だったが、割とどのカードもワンサイド気味のゲームだった。満塁打が飛び交うような打力の向上で、エースの連投にはもはや無理があるのかもしれない。馬渕作戦ももう不可能なくらい、誰も彼も打ちまくる。そんな爛廛躄臭瓩進む中で三本松の健闘はまぶしいが、「三松×二松対決」で力を使い果たした印象もあり、東海大菅生戦では、土佐丸高校のようなチャレンジングな戦い方を工夫してもよかったのではないかとも思いつつ。

     プロ球団大阪桐蔭が「それでもミスで敗退したのは高校生らしい」と思った人もいると思うが、塁審と走塁コーチ以外、誰も気づいていない「セーフ」が響いて敗退するのは、どちらかというとメジャーのポストシーズンで見かけるような種類の「劇的」のように思う。

     

     ベスト4は再び接戦となり、決勝を見に行ったが、またもワンサイドに終わった。決勝を見たのは初めてで、特別な場だから、何対何でも楽しいものだ。「講評」も聞けたし。見るたびワンサイドになっていたので、わが身が雨男ならぬワンサイド男なのではないかと自意識過剰がむくむくとしてくるのだが。

     

     ところでベスト8を見たときに、天理の吹奏楽の格の違いに驚いた。全く意識して聞いてはいなかったのに、球場全体に突き刺さるような金管の高音にまずやられ、太鼓・シンバルのドラムのような凝った打撃に舌を巻いた。特にヒットが出た後のファンファーレがすごいと思ったら、あの定番を作ったのが天理なんだってね。ライブハウスのリハーサルで、めちゃくちゃ上手い対バンの音に委縮しきりのわが身(われがバンド)を思い出したが、元から灼熱で汗だくなので変な汗が出たどうかはわからない。


    頑張れ喪中球団

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       球春到来。田中、ダルビッシュ、前田、岩隈、田沢、みんな打たれまくったので、新しい環境に戸惑う国民が多い春の時期、彼らも同じ人間だとわかるのはある意味勇気の出る炎上祭りだったといえよう。一人上原だけが年長者の貫禄を見せつけたが、レッドソックスを出た選手は大抵活躍するので今年も頼れるに違いない。あれ?田沢は・・・。

       

       今年の注目は世間的にはアストロズだ。伸び盛りの若手が多いところに狡猾なおっさん選手を補強して厚みが出た。4年前にナ・リーグからア・リーグに転籍させられたけど特に波風も立たない地味なチームであるが、世界初のドーム球場を持ったチームでもある。屋根をつけたのは「やぶ蚊がひどかったから」という意外な理由のがクイズ番組でも出ていた記憶があるが、アメリカではドームはすっかり流行らなくなったので現在は使われていない。今の本拠地はミニッツメイドパークという。「宇宙」の壮大さからは正反対ともいえそうな身近な商品のブランド名を冠した球場であるが、ロケットもジュースもどちらも荷重/果汁の計量が大切ですよねずっちです。

       

       狡猾なおっさん選手の中には我らが青木も含まれるが、試合には出たり出なかったり。ま、彼はやってくれるでしょう。ところで、アストロズには、身長が168僂半柄なことで有名な、そして昨季最多安打のアルトゥーベがいる。この選手を日本のメディアが紹介するとき、「小柄な選手がここまで活躍するのは日本人にはうれしいですね」などという定型句がつくことがしばしばだが、日本人メジャー選手の身長は、ダルビッシュ196僉田中191僉岩隈191僉⊂絽188僉∩暗185僉▲ぅ船蹇180僉田沢180僉青木でようやく175僉

       

       個人的な注目は、ア・リーグがロイヤルズ、ナ・リーグがマーリンズ。どちらも昨年までのエースが事故死した喪中の球団である。悲しみを力に変えろ! とはいえ、選手の死亡とチームの優勝は、過去の記録ではあまり相関関係は見られない。残念ながら。ちなみにかつて日本は、アテネ五輪で長嶋監督が脳梗塞で倒れて別に死んだわけでもないのに弔い合戦だ!的なノリで金メダルに挑みウイリアムズにねじ伏せられたものだった。浪花節ではなかなか勝てんもんすよね。

       

       ところでしかし、マーリンズに移った田沢はユニホームが似合っていない。ユニホームが似合わない日本人選手の代表格は松井秀喜だが、黒ベースのユニホームが似合わない日本人選手は初。

       

       ロイヤルズのラウル・モンデシーは、野茂がデビューしたころドジャースの主軸だったラウル・モンデシーの息子。素行不良気味のトラブルメーカーだったが、息子はいい人っぽい外見をしている。そのせいか、守備は上手いが打力はまだない。ついでにそのころ一番を打っていたデライノ・デシールズの息子デライノ・デシールズは、レンジャーズにいる。こちらは父親に似ている。子供に同じ名前をつける感覚がよくわからないが、息子と気づきやすいのは助かる。いや困っているわけではないのだが。しかし、メジャーはボンズしかり、グリフィーしかり、スウィッシャーしかり、息子が活躍するパターンが非常に多い。逆に日本はなぜここまでないのだろう。むしろ野球は遺伝子ではないという清々しい話に思えてくる。

       

       ヤンキースは今季、大物(おっさん)選手たちが引退、移籍で一気に若手中心の地味チームになり、まあそれでもチャップマンが出戻ったり、ザバシア、エルズベリーは居残ったりしているので、広島というよりは中日みたいなチームになった。中日と違うのは、どうなったってここは勝つんだが、若手が育ってやがて常勝チームになる入口を、今年は見ることになるのだろうか。


      盤石の強者、脆弱の強者

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         前回準優勝で、今回優勝候補といわれ全勝で決勝に進んだプエルトリコと、ようやく本気を出したアメリカの注目の決勝。全員金髪にして結束力を見せるプエルトリコは、さながら帝国軍に挑む同盟軍のようであったが、結果は帝国のボロ勝ちだった。結局、アメリカが本気で人選するとあっさり優勝してしまうというあたり、大会にとっては実にマイナスといえる。早速、前回とは違うことを言い出している偽主催者であるが、アメリカが今後、「ね、わかったでしょ。後はみんなで好きにやってね」とばかりに、またもやお茶を濁した陣容に逆戻りしないことを祈るばかりだ。

         実のところ、名簿上は最強布陣だったのはドミニカだったと思うが、こちらもアメリカに負けてしまった。カストロが死んで弱体化したキューバの代わりに、ドミニカ、プエルトリコ、ベネズエラのどこかを日本側のブロックに入れないと、ア・リーグ東地区のようになりそうだ。

         アメリカはストローマンが出来すぎだった。野球はピッチャーの出来がよすぎると、攻撃側はやることがなくなる。昨季は9勝だったか。大投手というわけでもないが、こういう3番手4番手の投手の方が、レギュラーシーズンと関係のない試合では、エース級よりガツガツと積極的になるのかもしれない。ま、メジャーで最もゴロを打たせる投手なので、その実績通りといえばそう。

         イチローのおかげで日本で最も知られているのはスタントンのような気がするが、この人は驚異的なパワーの割には大事なところであんまり打つ印象がない。やっぱりあんまり活躍していなかった。

         プエルトリコの主砲ベルトランはヤンキースに在籍したことがあるが、ヤンキースを辞めた選手は禁止されていた髭を伸ばし出す傾向がある。彼の場合は薄毛のせいか頭は禿頭にしていたので、伸ばした髭のお陰で金髪結束に漏れずに済んでいた。日本の実況は、ベルトランとベルトレー(ドミニカ)の区別がついていなかったが(あとジャイアンツにはベルトという選手もいる)、それくらい日本以外のチームには興味がないくせに、「千賀の投球をメジャーが絶賛」とか、自分褒めのときだけ外国を引き合いに出すのは、「日本には四季がある」と自慢したいときだけ普段気にもかけない雪国を引っ張り出すあさましい心象に通じる。と同時に、メジャーとの比較級でしか「俺たちナンバーワン」を語れないという点、「日本辺境論」そのものであるとも思う。日本はよかったが反省点もいくつかあった、で充分じゃないか。

         さて被ゴロ製造機ストローマンの前にコレアもモリーナも沈黙していたそのころ、関西では郷土の工大福井が熱闘甲子園であった。そして同じくそのころ東京の国会では、米国銀河帝国軍同様、圧倒的勢力を誇る与党(とその予備軍)が大阪の変なおっさんを悪手悪手の連続で攻めあぐねていた。気色の悪い差別感・教育観の持ち主を軸とした利権の(だか何だかよくわからないがとにかく関係者がことごとく向山以下の大根芝居の見本市を繰り広げる)構図がただでさえうんざりさせられるというに、この奇人を悪役にすることで逃げ切りを図りたい側の、このおじさんがマトモに見えてしまう「へたくそか」感。

         確かに、この国会中継に注目させないために、国民注目の工大福井の試合に日程をぶつけてきたのは賢明な判断といえよう。あれ?雨で日程がズレて元は明徳だったの? それをいうなら早実だろう。(明徳は、再び連続敬遠をするのかとひっそり書かれていたが、必殺技はなかなか出さないものさ)


        改革が必要なのは教育じゃなくて走塁

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           日本と韓国しか本気じゃなかった世界大会も、どこが勝つかわからなくなってきてようやく見ごたえが出てきた。日本が負けたのは残念だが、大会的にはこれでいい。まるで主催者のような物言いだが、WBCが始まる前から、各国の仮想代表チームをノートに書き付けて、ベネズエラが意外と最強じゃないかと思っていたオタクにつき、まるで主催者のような物言いをするのである。日本だって連続優勝して、ついでにメジャー組が出られず、ついでに大谷も離脱でこの大会にちょっと倦んでいたはず。韓国はファンも選手も倦んだままなのがたたっていいとこなく負けたのだと思う。日本は選手の意外な頑張りで注目を引き戻した印象だ。かつての世界最強キューバの弱さは寂しいものだったが、カストロが死んだせいだろう。

           ノートの前で夢想していたころ、プエルトリコはキャッチャーだらけな一方、内野の層が薄いという選手層に著しい偏りがあったと記憶しているが、現在はリンドー、コレア、すばっしこい好守だけ、と思わせておいて長打もあるカリブの菊池ことバイエスと、オールスター級の内野手が現れ、すっかりたくましくなった。同時に相変わらずキャッチャー文化は健在で、モリーナがチームを率いる。古田によるとアカデミーの生徒250人中50人が捕手志望というから、将来的にも捕手の国のようだ。なにげにコーチ陣も、デルガド、バイエガ、ゴンザレスとかつてのスター選手が多く、まさに夢想していたころの代表チームである。彼らと対戦した野茂が始球式に現れたが、腹が出過ぎてトルネードできなくなったせいか、200勝投手とは思えない大暴投だった。75歳にして甲子園で見事なストライクを放った王さんを見習ってほしいものだ。

           さてようやく本気になって選手をそろえたアメリカとの大一番だった。さっそく1番のキンズラーが日本の野球ファンの前にお目見えした。注目してほしいのは当然、ズボンのはき方である。先発のマスクをかぶったのはポージーで、こちらも注目。メジャーナンバーワンの、なで肩捕手である。これで強打者。盗塁阻止もまあまあ高い。

           アレナドはMLBきっての強打者と紹介されていたが、ろくに活躍できていなかった。所属するロッキーズは本拠地が高地にあるため球が飛びやすい年がら年中ドームラン状態の球場であるから、下山すると心もとないのである(偏見)。

           ピッチャーは先発の大物どころは招集されなかったが、ミラーがいる。身長2mの鈴木啓示。余計わかりにくいが、とにかく去年のポストシーズンでは、最終戦以外どのチームの誰も打てなかったから、ある意味現在メジャー最強の投手だ。このミラーの投入が遅れて、まんまと菊池に一発を浴びた。監督のリーランドは1700勝の名将だが、ポストシーズンではまあまあ負けているので一発勝負には弱いといえる。ただし1度だけワールドシリーズを制したときは、スターを買いあさったマーリンズ時代なのでオールスターを率いるのは得意ともいえる。どちらにせよ40代のころから外見が変わっておらず、昔から爺さんみたいな風体だった米球界の笠智衆。威厳はあるが動きはひょこひょこ可愛らしい。

           日本もミラーはやはり崩せなかった。ついでにメジャー屈指の変な投げ方投手ニーシェクが日本と筒香に衝撃を与えていた。一方の菅野、千賀も堂々の投球であった。菅野といえば、すっかり「完」なのが先月以来の日本列島で、粘っこい取材には頭が下がるが、彼の独壇場というのはそれはそれでどうなんだというところもありつつ。その中で別の菅野の活躍は、俺の中で勝手に中和されたのであった。

           拮抗した試合は、メジャー得意のゴロでも突っ込んでくる走塁で決した。注目すべきは松田の守備ではなく三塁ゴロでも構わず走った走者で、こういうhigh-stakeなプレーがメジャーの特徴で、ファンからすると楽しいので日本も真似してほしいと思っていたが、まさにこれで負けたので日本プロ野球の喫緊の課題としておこう。


          呪いの活用法

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            何年も前に友人からもらった一品。とうとう流行りの品になった。

             日本の「C」チームはあえなく大差で敗退したが、アメリカの「C」は、8対7のルーズベルトゲームで見事勝利した。といっても、対戦したのはどっちも「C」だけど。

             優勝すれば108年ぶり対68年ぶりの、合計176年対決。鎌倉幕府より長い。将軍に就任した1192年じゃなくて、侍所を設置した1180年が昨今の幕府の開始年だが、どっちにせよそれより長い。合計することに何の意味があるのかとは思うが(「こちら何と!合計302歳のジャズバンドです」とかの、ああいう合計を見るときによく思います。それを自らやってどうする)。

             にしても、「108年ぶり」。長さも確かにすごい。合衆国の歴史自体が240年くらいだから余計に。だけどそれ以上に、「108年ぶり」という表現が普通になされるこの感覚が日本にはない。日本で「108年ぶり」と語られることは、火山の噴火以外で何かあるかしら。向こうさんのこの連続性と、こちらの不連続性の違いは、野球の歴史もさることながら、戦争に勝った国/負けた国の違いだと思う。とどのつまりは(後で思い出したのは、「生前退位は光格天皇以来200年ぶり」が最近の報道ではあった)。

             7戦目までもつれ込んだ戦いは、途中いくつかワンサイドゲームの緊迫感に欠ける試合もあったが、終わってみれば、得点の総合計は27対27で、完全に互角だった。互角というよりは同点だから、勝敗がないことになる。9回ごとに7等分(最終戦は延長戦まで行ったが)して、その時々の点差の偏りで、勝ち負けに分かれただけのことである。得票率と議席数が一致しない小選挙区、なんしは勝者総取りのアメリカ大統領選みたいなもんだな。

             こう考えると、優勝というのもただのタイミング、巡り合わせのようなものに思えてくるわけだが、そんな小賢しい算数を持ち出さなくても、大リーグのポストシーズンは、勝ち抜けたことの必然性を説明するのが難しいカードが多くて、見ていて毎度、ちょっと複雑な気分にはなる。負けた側には負ける理由が特にないこともしばしば。なので「勝った方が強い」と思うしか消化のしようがない。「呪い」も同じような位置づけの概念なんだろう。「呪いのせいにできるっていいですね」と大畑大介がさかしらな嘲笑を垂れていたが、「呪い」と説明するしかないような負け方をしてきたということだ。ま、カブスの場合はレッドソックスほどマジカルな現象には見舞われていないんだけど。

             さて、5戦目で、またもや金谷ロングリリーフを彷彿させるチャップマンロングリリーフをやって、辛くも土俵際の勝利を収めたカブスは、第6戦にラッセルがワールドシリーズのタイ記録となる1試合6打点の活躍を見せて連勝した。2009年の松井秀喜以来らしいが、俺の記憶にあるのは2004年のジョニー・デーモンで、彼も確か6打点だった。どちらも優勝しているので、カブスが優勝するんじゃないかと期待しての最終戦だった。なにせ2004年のデーモンは、レッドソックスの呪いが解けたときのシリーズだ。

             インディアンスの先発クルーバーは、帽子を目深にかぶり、さらにうつむいて記者会見をするので、まるで帽子のつばに切りこみがない不知火守のように頬骨から下しか見えない。案の定カブス打線は山田太郎のように沈黙しっぱなしだったのが、最終戦はさすがに疲れたか、打ち崩した。ついでにこれまた全く打てなかったミラーもいい加減疲れが見えて、ホームランを打たれた。こうしてリードするカブスを、地味にしぶとい打線を擁するインディアンスがジワジワ追い詰めるカブスにとっては心臓に悪い、インディアンスにとってはじりじりジレる展開だったのが、チャップマンお前もか、でさすがの最速男も疲れが出ていて同点本塁打を浴びた。そして延長突入も、雨天中断で、もうノーサイドでいいんじゃないかと思った。

             試合を決めたのは、ワールドシリーズになった途端に活躍し出したゾブリストで、MVPを獲得。これで名実ともに優勝請負人となった。インディアンスは、前回のワールドシリーズに引き続き、あと半歩までいって負けた。

             これで「呪い」は、いいところまでいってやっぱり勝てないインディアンスに引き継がれる格好。チームのシンボルマークであるあの顔のイラストが、「原住民を侮辱している」と抗議を受けていて、訴訟で「呪いをかける」とはっきり言われたから、こちらは深刻である。ヘルメットのマークが「C」に変更されたのも、こういう事情による。

             「一度見たら忘れないデザインで、ユーモラスだし、あのロゴを誇りとしてチームもファンも一丸となってきたんだから言いがかりだろ」という反発が容易に想像がつく。俺自身も、恰好いい秀逸なデザインだなあ、とつい思ってしまう。だけど訴えている側は、その無邪気さを問うている。呪いをかけたというこの人は、抗議が殺到したらしいが、それらの中には理性的な批判に終わらず、「土人が」(C大阪府警)といった侮辱も多かっただろう。ということはつまり、ピンとこなくても、少なくとも聞くに値する訴えを彼らはしているということだ。巨大娯楽産業かつうっすら公益性もある団体だから余計である。

             もちろん、伝統とかファンの支持とか、簡単には要求を受け入れられない事情もあるわけだが、いっそ「優勝するために呪いを解き放つ!」という名目のもとにマークを変えてしまえば、まるく収まるような気もする。ついでにいうと、チーム史上、何度もデザイン変更してるしで。


            リーグ優勝決定戦終了

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               ワールドシリーズは、カブス対インディアンスとなった。シカゴ、クリーブランド、ともに五大湖沿岸のアメリカの工業地域、と地理のテキストにあり、このエリアをスノーベルトと呼ぶのだそうだが、とうの以前に工業はすたってしまい、別の業種で経済の復活を図っている。その経済の凋落によって死んだようになった町を活気づけるべく故郷に戻ってきたのがクリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズで、昨季は見事優勝。ならば野球でもと勢いづくインディアンスの応援に、キャブスの面々も訪れていた。
               一方、シカゴでバスケといえば、シカゴ・ブルズだが、こちらはかつてのスター選手だったスコッティ・ピッペンが「私を球場に連れてって」を唄って盛り上げていた。ブルズといえば、ピッペンもさることながら、やはりマイケル・ジョーダンではないのかとも思うが、同じ町のライバル、シカゴ・ホワイトソックスの元選手という経歴のせいで敬遠されたか、それとも野球選手時代はなかったことにしたいのか。

               ア・リーグ制覇のインディアンスは、強打のブルージェイズを完全にねじ伏せて、まったく危なげなく4-1で勝利した。1敗はバカスカ打たれての敗戦だったが、他が盤石だったので、ほとんどスウィープの印象。ブルージェイズ打線は研究され尽くしていたのか。ダルビッシュはなぜあんなに打たれたのだというくらい、全員バットが湿りきっていた。試合的にはまったく面白くない。

               ナ・リーグは、カーショウ頼みのドジャーズが、カーショウの息切れとともに敗北した格好。第6戦のカーショウは完全にガス欠だった。あれなら途中から前田に代わった方がよかったんじゃないか。何せこのシリーズ、先発のくせに抑えのジャンセンより投球イニング少なかったんじゃないかというくらい、全然信頼してもらえなかった。彼もまた、162試合終了時点でガス欠だったな。

               カブスはいよいよ悲願のワールドシリーズ進出で、これはもう優勝するしかない。インディアンスは、95年と97年にワールドシリーズに進出しているが、いずれも敗れている。ちなみに95年はブレーブスにまあまあ健闘するも負け、97年はマーリンズにあと一歩の激闘の末に負けている。ユニホームの色は、前者が赤と濃紺のインディアンスやレッドソックスと似たカラー。後者は、今と違って青緑色といえばいいのか、とにかく目がチカチカする色だった。このため、ユニホーム的にはどっちがどうとは言い難い(そもそも色でどうこうは言えないが)。

               ただ、いずれも名監督が率いていた。ブレーブスはコックス、マーリンズはリーランド。前者は通算約2500勝、後者は1700勝。カブスのマドン監督も名監督の誉れ高いから、インディアンスは不利か。ただしマドンはまだキャリアが短いので1000勝も行っていない上、当時のインディアンスのハーグローブ監督は1200勝くらいしている。加えて現監督フランコーナも1300勝の名監督なので、あまり比較にならない。ただ、コックス、リーランド、マドンの共通点は、選手としては全くパッとしなかったこと。対するハーグローブ、フランコーナは選手としてのキャリアも結構ある。そして何より、フランコーナは、レッドソックスの呪いを解いた監督だから、今回はカブスの呪いを解くのではないか。この場合、呪いを解くのは敗れさるということだから、話は逆説的になるのだが。そして、レッドソックスの呪いを解いたGMが、カブスの副社長。役者はそろっている。

               カブスは、前にワールドシリーズに出たのが「戦後70年」クラスの古い話になるから何も材料がない。昨年ロイヤルズで優勝したゾブリストが、今年も勝って優勝請負人になれるか。今のところ、全然活躍していない。

               日本は、カープ対ファイターズで、ペナント1位同士の対決にめでたしめでたし。札幌―広島は、日本シリーズでありえる組み合わせとしては最も遠い。今年のワールドシリーズよりも長距離移動となる。シカゴ―クリーブランド間は、広島―東京くらい。昔の日ハムだったら同距離だった。

               ドラフトも行われたが、阪神が1位に野手を指名して観客席から「え〜!?」と悲鳴が上がっていた。初めて見た。気になったので、ネットの「ドラフトを採点」という記事を見たら、クジであてた球団が上位だった。それじゃ素人の分析ではないか。


              地区シリーズ終了時点の備忘録

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                 リーグ優勝決定戦は、ア・リーグがインディアンズ対ブルージェイズの赤青対決。ナ・リーグが、カブス対ドジャーズの青青対決となった。

                 ア・リーグは、結構無風。青赤どっちつかずのレンジャーズがあまりいいところなくブルージェイズに敗れ、ダルビッシュも槇原ばりに打ち込まれた。こういうとき、なぜか「髪切れ」と野次りたくなるのはなぜだろう。
                 レッドソックスはスウィープを食らった。先発2人を怪我で欠いても強いインディアンズは、誰がいなくなっても勝ちそうな雰囲気。と思っていたら、追加で投手が1人、ドローンで遊んで指を怪我していた。まさに「飛んだ」失態。

                 カブスは、ポストシーズン巧者のジャイアンツに屈しそうになったが、逆転で勝ち抜けた。30勝、防御率0.00だと評したバムガーナーが、投手のアリエタに3ランを打たれた。真っ先に思いつくので言うのがはばかられるダジャレを言いたくなるほどのありえない出来事がありえたのだったが、投手戦あり打撃戦あり延長戦あり、もの凄い対決だった。

                 ジャイアンツは、ハンター・ペンスが振るわなかったのが痛かった。今度は「髭を剃れ」と野次りたくなるが、優勝の多いジャイアンツは敗退した方が面白い。パニックが、名前と違って冷静に活躍していたが、クロフォードがパニックになってエラーしていた。カブスの強さはほんまもんだな。

                 ドジャースも、ポストシーズン男マーフィと、強打のしゃくれ男、ワシントンの内川ことハーパーを擁するナショナルズに苦戦した。彼も髭の伸ばし過ぎだな。ナショナルズが勝つ勢いだったが、ドジャースが見事、赤チームへの雪辱を果たした。
                 クローザーを7回から登板させた西海岸の甘利明ことロバーツ監督の作戦は、北陸高校の金谷ロングリリーフを彷彿させるものがあったが、9回に連続四球で降板、まさかのエース・カーショウが当番した。そういえば、金谷のときも、最後は主戦の藤原が締めていたっけか。カーショウは、最後はエアレースなら失格になるくらいの急角度で曲がるカーブで三振にしとめたわけだが、中1日でエースを抑えに使う甘利ロバーツの采配に、星野仙一罪の疑いがかかっている。

                 メジャー1年目で見事、シャンパンファイトに加われたマエケンだが、シャンパンの開け方がわからなくて完全に出遅れていた。

                 ところで、野球の解説で最近、「流れ」というのがどうにも耳障りに感じてしまっている。例えば、いい守備で敵の攻撃を防いで、その後逆転して勝った、という場合、「このファインプレーで一気に流れを持ってきましたね」などという。
                 プロといっても、その場の気分や雰囲気がプレーに影響することは大いにあろう。負けていたり膠着状態だったりしたとき、いいプレーが出ると「勝てるんじゃねえ?」と気分がイケイケになって打線が爆発したり、逆にアンラッキーなどで点を取れなかったりすると雰囲気が悪くなって打線も湿る。こういう話に異論を唱えるつもりはない。

                 引っかかるのは、「流れ」への過剰な傾倒が見られること。例えば、ずっとリードされてて、かつ相手投手に完全に抑え込まれているような状況でも、誰かがスカーンと本塁打を打って勝つという場合、「このホームランで一気に流れを持ってきましたね」などと言うわけだが、時に「流れがあるから連打が出る」みたいな言い方をしつつ、こういうときには「本塁打が出たから流れが出る」と逆の理屈も言う。トートロジーのようになっている。後付けにも聞こえるし、何の説明にもなっていない気すらする。そもそも野球は「流れ」の取り合いじゃなくて「点」を取り合う競技なのでは。「流れ」という便利ワードが妙にひとり歩きしている気がして、「また言ってやがる」と少々イライラするのである。


                球秋到来 赤×青対決

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                   青だらけポストシーズンから一転、今年は赤組×青組優勝決定戦である。
                   ア・リーグのワイルドカードは、ブルージェイズ対オリオールズ。青×オレンジだが、この際オレンジは赤の近似値としよう。ポストシーズンの行方を占う重要な一戦となったが、接戦の末、青が勝った。オリオールズの監督は、自分が辞めてからチームが優勝する隠れ名監督の傾向がある。

                   一方、ナ・リーグは、メッツ対ジャイアンツ。こちらも青×オレンジ。ジャイアンツもオリオールズも、黒オレンジの似たようなユニホームだ。話がややこしくなるが、メッツは厳密には青&オレンジがチームカラーであるが、青の比重が多いので青組である。こちらはジャイアンツが息詰まる投手戦を制して、赤近似値の勝ち。

                   これで青赤1勝1敗のがっぷり四つ相撲である。メッツのクローザー・ファミリアは昨年同様、ポストシーズンになると打たれる。一方ジャイアンツのエースであるバムガーナーは、10月になると全く打てる気がしない。30勝0敗防御率0.00くらいやりそうな勢いだ。

                   というわけで、ア・リーグは、ブルージェイズ対レンジャーズの青×青赤(レンジャーズはユニホームが青赤両方あって節操がない)対決と、もう一山が、レッドソックス対インディアンズの赤赤対決。

                   レッドソックスとインディアンズはユニホームがよく似ているので区別が付きにくい。見分け方は、帽子にBとあるのがレッドソックスで、Cとあるのがインディアンズ。何か、ヒラメとカレイの見分け方みたいだ。

                   あとレッドソックスの方が、オッサンが多い。筆頭上原。次点オルティーズだが、後者の貫禄はヘタな政治家以上。さすが永久欠番のビッグパピだ。三男のペドロイアは昔から威厳とは無縁に忙しない。ちなみにインディアンズのフランコーナ監督は、元レッドソックスの監督だから、新旧指揮官対決でもある。どちらもワールドシリーズ優勝経験があるが、前任のフランコーナの方が1回多い。

                   ブルージェイズとレンジャーズは「トロント」と「テキサス」で、どっちもTだから、TT対決でもある。紛らわしいがユニホームはあまり似ていない。この2チームは、今季8人が退場する乱闘騒ぎを起こした因縁のカード。勝ち負けよりもド突き合いの再燃が気になる趣旨のやや霞んだ対決である。

                   ボーティスタにパンチを見舞ったレンジャーズのオドーアは右投げ左打ち。さて炸裂したストレートは右、左どっちでしょう。正解は左はグローブをしているので必然右だ。ま、ボクサーはグラブをした手で殴るんだが。赤兼青のレンジャーズが有利ともいえるし、どっちつかずともいえる。ちなみにレンジャーズはまだワールドシリーズ制覇がない。

                   ナ・リーグ。ジャイアンツは、今期100勝越えのカブスと対戦。最後にチャンプになったのは、第一次世界大戦より前というカブスは、1961年創設のレンジャーズよりある意味優勝に縁がない。昨年は、「バックトゥザフューチャー2」で予言されたカブス優勝の年だったが、あっさり逃した。昔から間の悪いチームだから、今年は優勝するかも。昨年は、赤いチームのカージナルスに地区シリーズで勝利しているが、リーグ優勝決定戦で、一部オレンジを含むメッツに完敗しているから何ともいえない。

                   対するジャイアンツは、ここ数年は1年置きに優勝しており、今年はその「優勝年」。このため今年のチャンプはジャイアンツとの声もあり、なんだか説得力がある。2014年優勝時は、ワールドシリーズで、青組のロイヤルズを下している。

                   もう一方の山は、ドジャース対ナショナルズの青赤対決。青の王道を行く伝統チーム vs 割と最近できた赤チーム。ドジャース1年目の野茂英雄は、地区シリーズでその名もレッズという赤チームに完敗したから、同じくドジャーブルー1年目のマエケンは、雪辱を果たしてほしい。

                   日本のプロ野球ファン向けに、プロ野球出身者について触れておくと、インディアンズの打撃コーチは、西武〜広島にいたバークレオである。


                  優勝してほしい人とした人

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                     イチローの記録の是非について、1位のピート・ローズが、ちっとも人格者ではないところが、都合悪くといおうか都合よくといおうか、とにかくミソである。このオッサンが素直にイチローを讃えるはずがない。それはそれで、「日本のプロ野球を格下扱いして認めない」という日本側のある種「欲しい反応」だから、そういう意味で「都合よく」と書いた。

                     記録というものが常に線引きを伴うものである以上、議論は最初から成立していないと思うが、酒の肴にわーわーやる分にはほどよく楽しめるだろう。ただ、「新記録」の立場を主張する場合は、外国人が同じようなことをなしとげた際も認めないといけないことはお忘れなきよう願いたいものである。韓国プロ野球の選手が日本でプレーした際の通算記録はどうなるのだ、というのだけではなく、アメリカで本塁打を量産した男がプロ野球に移籍して合計868を超えたとき、とかも、可能性としては低そうだが、考えてみると興味深い。

                     ま、去年ここで書いたように、ソフトバンクが「メジャー昇格」して、フィラデルフィア・ホークスになっていれば、この手の論争もやがて消えるんじゃないか。

                     前にも書いたが、イチローに残された記録は「優勝」だと思うので、どこか強いチームで、外野に微妙に不安のあるチームが彼を獲得しないかねと思う。カブスは好調過ぎてお呼びじゃないかもしれんが、ジャイアンツ、レンジャーズ、あるいはドジャーズも、イチローが元々中日ファンだった点から捨てがたい(ユニホームの元ネタというだけの理由)。監督は甘利明だからコミュニケーションもばっちりだ。野球の監督はストレスが大変だそうだから睡眠障害もむべなるかな。岡田彰布監督は、遠征先のホテルでコンビニ弁当を食べては戻していたと自著に書いている。それだけのストレスということだが、年やのにそんなん食うてるからや、という話な気もする。

                     そんなことを考えているうち、マーリンズも2位に浮上してきたから優勝を狙える位置に入ってきた。チームの雰囲気は気に入っているそうなので、このまま優勝を狙っていってもいいとは思うが、今のところのイチローの好調ぶりを見ると、「とにかく今年優勝」というチームにいた方が活躍できそうには思う。

                     NBAのファイナルは、昨年と同じカード。バスケは、去年強いところが今年も強いという印象があるが、昨季優勝のウォリアーズはレギュラーシーズン最多の73勝。勝率8割9分というカブス、ソフトバンクもびっくりの、明訓高校ばりの勝率で(明訓高校は1敗しかしてないからそれどころではないのだが)、セミファイナルで危うくサンダーに敗退しかけたものの、逆転で決勝に駒を進めた。3点シュートをスチャスチャと決める選手が3,4人いるから、単純計算でそりゃ強い。

                     一方のキャバリアーズは、危なげなく順当に勝ち進みファイナル進出。こうなると、途中で苦戦したウォリアーズの方が揉まれた分だけ強そうで、案の定、さっさと3-1と王手をかけた。昨年のキャバリアーズは、けが人続出で、最後は王様も息切れした印象だったが、今年は王様がここから全開で3-3とタイに戻した。ウォリアーズのエースが、6ファウル退場に苛立ってマウスピースを投げつけて客の腹だか背中だかに当たっていたが、あれ顔だったら嫌だなあとくだらないことを思った。あとウォリアーズの監督が、苛立って作戦を説明する手元のボードをたたき割っていた。「扇子が目障りだぜじじい」を思い出させるが、あのボード、折れるでも曲がるでもなく、割れるんやというのが発見だった。

                     さて最終戦である。
                     ここまで3-3で、接戦といえばそうなのだが、個々の試合は全部10点差以上つくどっちかの圧勝で終わっているので、にわかファンからすると勝手な話で退屈に見えてしまう。昨年は延長戦延長戦の連続だったから余計に。ところが最終戦は逆転再逆転再々逆転で息もつかせぬ状況だった。そうして土壇場の劇的3Pシュートで決着。キャバリアーズが優勝した。1勝3敗からの優勝は初らしいが、そんなことより勝った瞬間、王様が床に崩れてオイオイと号泣したのが印象的だった。俺が俺がの高給取りスーパースターも、それだけの重圧の中で、よほど気持ちが張り詰めていたということだ。「故郷を初優勝させるためにこのチームに戻ってきた」と格好つけたこというから、自分で重圧を呼び込んではいるのだが、とにかく俺も頑張ろう、と素直にそう思わされた。そんな号泣だった。


                    決着

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                       ホークスは強かった。内川にすれば若干やりきれなかったのかもしれないが、ほんまに強いところは、誰が抜けても強いもんである。当人がいなくてもうまくいくのは当人を疎外する理屈ではなく、それほど当人は努力し貢献したという証明なのだな。わけのわからん理屈だが、なんとなくそう思う。

                       孫正義は「ロイヤルズにも勝てる。真のワールドシリーズをやりたい」というようなことを言ったと報道にあったが、確かにとても強いので、携帯大喜利のごとく、「メジャー昇格」した方がいいかもしれない。替わりに日本に来るのは、今季危うく100敗しかけたフィリーズで。来季は、フィラデルフィアホークス、福岡ソフトバンクフィリーズになります。ナ・リーグ東地区なので、イチローのマーリンズと同地区。指名打者が使えないので戦術の修正は迫られる。川崎も慌てて古巣に戻るかも。イ・デホはメジャーに行きたいそうだが、これなら自動的に行ける。
                       ところで確かにアメリカとカナダだけしかいないのに「ワールド」を名乗るのも滑稽な話なのだが、そこに日本が加わっても、3か国だから同じ理屈でやはり「ワールド」にはならないのでは、とも思う。

                       さてくだんのワールドシリーズは、先頭打者ランニングホームラン、からの延長14回という派手な幕開けとなった。メッツはここまで絶対的守護神だったファミリアが打たれたのが痛い。ファミリア。苗字はやさしいが、でかい、ごつい、シンカーがえぐい、で全く打てそうになかったのを、ロイヤルズは1戦目に続き、4戦目でもノックアウトしてきた。よく見るとファミリア清宮に似ている。

                       結局、第5戦、最終回に常識外れの走塁で同点に追いつき、再びの延長でメッツのミラクルを打ち砕いた。昨年、悔しい終わり方をしていたチームだからこれでよい。素晴らしいシリーズ、素晴らしい優勝だった。メッツは若いのが多いから、今後強豪になっていくのだろう。

                       さて、終盤の粘りが神がかっていたこのチームにホークスは勝てるのかどうか。
                       キャラ立ちしている選手の多いメッツに比べ、ロイヤルズは、クエトと、なぜか帽子のデカいベンチュラくらいしか目立つ選手はいない。でこの地味軍団は非常に強かった。ホークスも、柳田、内川、松田、イ・デホ、キャラが立ってる選手が多いから、ロイヤルズには勝てんのちゃいますかね。
                       余談だが、阪神・金本が「チャラ男禁止令」というこの季節ならではの瑣末な話が記事になっていたが、同時に「阪神、松田獲りへ」という記事も出ていて、矛盾してないか?と思った。

                       ラグビーの決勝は、いいもの見さしてもらったなという感想。ニュージーランドは華麗ですね。
                       サッカーよりも日本人の神経には合ってるスポーツなのではと思った。審判を欺くことがほとんどない等の正々堂々とやるあたりとか、試合時間が過ぎてもワンプレー終わるまで続けるあたりとか、「腑に落ちないとしてもそういうもんだ」と無理やり理解する必要性がサッカーに比べると非常に少ない。何よりノーサイドってのが。ま、あれはめっちゃ強いもん同士がやるからサマになるんだけど。決勝のスタジアムは8万人収容だが、警察官を配備してないといっていた。荒れないのでする必要がないらしい。貴族的ニーチェ的だなあとつくづく思った。


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