ボーカルがシャムワオのように吸収してきた

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     ボーカルが仕事で大阪にいるというのでスタジオに入った。物凄く久しぶりなので、ボーカルから連絡があって数日、毎日自宅で練習をしていたのだが、どの曲もすっかり弾けなくなっていた。体はわかりやすく退行する。

     こんな風に練習で培ったものがすっかり衰えるたび、俺は「チョッちゃん」を思い出す。30年くらい前のNHKの朝ドラだ。主人公チョッっちゃんの息子がバイオリンを習うんだけど、「1日の遅れは3日の遅れだ!」が口癖で、必死に練習する。まさにその通り。何ヵ月もベース触ってなかったので、1年以上の遅れどころか、ちっとも弾けない。これは性根を入れてやるしかない。ちなみにチョッちゃんの息子は、病気になったのに「3日の遅れだ!」とバイオリンを手放さずについには死んでしまう。「死ぬほど練習する」とはよく使う慣用句だが、本当に死んでしまっては仕方がない。

     ドラムのココロックも、1曲演奏するたび、「いや〜シンドイっすね〜」とかそんなレベルではなく、顔面が真っ白になっていた。さすがに心配になった。ついでにものの見事に記憶喪失だった。前回の録音を聞きながら、「あれ?いつの間にこの曲、最後までできてるんですか」って、あんたがタイコ叩いてんだよ。かの有名な「サティスファクション」は、ギタリストが朝目覚めたら、いつの間にかカセットテープに録音されていて、「一体誰がこんな格好いい曲を作ったんだ?」って、あんたが酔っ払って記憶なくしてる間に生まれたんだよ、という武勇伝的誕生秘話らしいが、こちらはそんな格好いい話ではない。

     そこへいくと、ボーカルは、「最近ボイトレ通ってるんすよ」と、これまでサビで全く声が出ていなかったため、キーを下げていた曲を、元のキーでのびやかに歌いあげていた。素晴らしい。しかし、ボイトレ通ったら声が出た、って、彼のインプットに対するアウトプットの効率の良さ。今から東進ハイスクールに通ったら普通に東大に受かるんちゃうか。なんて呆れながら感心した。

     ロックにもスピード違反はないが、スピードを出すのは体が追いつかない。

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