縞有無寒暖対決の結果

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     リーグ優勝決定戦は、両リーグとも縦じま×プレーンの対決となったが、どちらも縞なしプレーンが勝利した。

     

     ア・リーグは、縦じまヤンキース対縞なしアストロズ。アストロズの昔のユニホームは横じまみたいなデザインだったので縦横対決でもある。第2戦で1塁走者アルトゥーベがヒットで一気にホームまで生還してサヨナラ勝ちした。外野手が後ろに逸らしたわけでもないので、タイミングは完全にアウトだったが、タイミングだけでは捕殺できないのだとよくわかるバックホームだった。これで一気にアストロズが畳みかけるのかと思ったが、ニューヨークに移ると途端に全員貧打になるわ投壊するわで3連敗。多分寒さのせいだろう。ヒューストンとニューヨークでは、鹿児島と函館くらい緯度が違う。実は今年は両リーグとも、寒暖対決でもある。田中はようやくカイクルに投げ勝った。
     王手をかけられヒューストンに戻ると、再びアストロズ打線が爆発。気候のせいか、それとも両軍ともに内弁慶なのか。最後は目つきが尋常でなく怖い男バードを凡打に打ち取り、アストロズがヤンキースを振り切った。田中には悪いが、今年はアストロズの年であったから、これでよい。

     

     アストロズはこれで、2005年以来のリーグ優勝であるが、前回はナ・リーグでの優勝であった。いつの間にかしれっとア・リーグに移されて、それであんまり波風も立たないのがこのチームの位置づけを表しているのだが、おかげで両リーグでの優勝チームは初。前回は、クレメンス、ペティットのヤンキース移籍組の両先発の活躍が大きかったが、今回もヤンキースから移籍したマッキャンの活躍が光った。ヤンキースを出た選手は禁止されていたヒゲを伸ばすのがお約束だが、マッキャンの場合は松平健の武田信玄を彷彿させる。

     

     ナ・リーグの寒暖対決は、4−1でドジャースが危なげなく勝利し、こちらは気温差(というかこちらもア・リーグ同様季節差のレベル)を全く感じさせなかった。カブスの連覇はついえた。
     ドジャースは、第2戦でサヨナラ本塁打を放った「青チームの赤ひげ」ターナーのフルスイングが見ものである。中村紀洋を思い出す豪快さなのだが、メジャーではバットを放り投げると報復死球を受けるので(新庄で実証済み)、ブンブン降ってもバットは投げない。書いている途中で思い出したが、中村もちょびっとだけドジャースで出場している。ちょびっとなので、あちらでもバットを投げていたかどうか記憶にない。

     

     結果、ワールドシリーズは、縞なし暖暖対決となった。100勝したチーム同士の戦いというのも、なかなか見れるものではない。アストロズが前回出場したときは、井口擁するホワイトソックスにあっさり負けたので、ダル、前田を擁するドジャースが有利か。
     アストロズは中継ぎ以降の投手陣に不安がある一方、ドジャースはK前田とKジャンセンのKKコンビが安定している。加えてドジャース打撃陣は、日替わりでヒーローが登場する点が強い。流石北米一の金満球団は層が熱いというところだが、ころころ先発選手を変えて結果を出す監督の手腕が大きいといえる。対するアストロズの監督は、割と動かざること山のごとし。

     

     以上を総合するとドジャースに分がある印象だが、かつてワールドシリーズで、「青木がいない方」が優勝したことが続いたので(青木がいるロイヤルズ対ジャイアンツでジャイアンツが勝ち、翌年青木を放出したロイヤルズが優勝した)、青木を放出したアストロズには逆呪いがあるのかもしれない。

     

     さて日本でもポストシーズンの戦いであるが、両リーグとも10ゲーム差以上つけて首位のチームが、改めて2位や3位のチームと短期決戦をする意義はどこにあるのか、掛布がテレビで疑問を呈していた。逆にシーズン最終戦で優勝チームが決定する劇的シーズンでも意味は霞むから、ゲーム差が本当に主題なのかよくわからない。
     しかしメジャーも、地区シリーズに進出した4チームのゲーム差は似たようなものである。
     具体的には、アストロズ対レッドソックスが8ゲーム差、インディアンズ対ヤンキースが11ゲーム差。アストロズ対ヤンキースは10ゲーム差。
     ナショナルズ対カブスが5ゲーム差、ドジャース対ダイヤモンドバックスが11ゲーム差、ドジャース対カブスが12ゲーム差である(今年は特にぶっちぎり度合いが激しいので毎年こんなに離れているわけではない)。

     

     ただしメジャーの場合、1リーグが3地区に分かれ、同地区カードが多めに設定されているため、同じリーグとはいえ地区ごとに戦う相手はそれぞれ偏りがある。単純比較はできない。東地区1位のチームが、西地区2位のチームより勝利数が少ないなんてこともある。こういう複雑な事情によって、百何十試合も戦ったくせに短期決戦で勝者が決まる不条理さをウヤムヤにしているともいえる。まあチーム数が多いというのが一番の要因なのだろうが。
     というわけで、クライマックスシリーズの存在意義を云々し出すと、メジャーのポストシーズンの意味も怪しくなってくるところはあるのだが、より面白くするためにと何年かごとに仕組みをいじっている向こうさんの姿勢は参考にしてよいと思う。野球に限らず、一度決まると疑問があってもやり続けるというのは本邦の悪弊の一つであるから、せめて議論くらいはやってしかるべきではと思う。


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