海の向こうのABC対決

0

     先週の話。
     出張で福山に行き、授業が終わると学生が「まだ試合終わってないよな」と友人と語らい合いながら急いで教室を出て行った。そうか今日勝てば胴上げか。駅前のホテルに移動し、チェックインして・・・、と少々手間取って、ようやく夕飯を食おうと駅に向かったら、ユニホーム姿の人々が20人ほど集合していた。どういうわけか静かにたたずんでいて、おや今日はまたお預けか?と思いつつ、新聞を配っていたので号外かと思って受け取ったら日蓮大聖人的な機関紙だった。牽制球かよと安易な駄洒落を心中つぶやく。

     

     その辺の適当なラーメン屋にはいったら、とうに胴上げが終わった様子が中継されていた。何だ優勝してるじゃないか。なぜに静か?サイレントトリートメント?

     

     営業担当の人から電話があり「今日はお疲れ様でした。是非あの店行ってください」と、以前にご一緒したスナックを猛烈に勧めてくる。外交辞令で言っているのかと思ったが、どうやら本気だった。

     そこまで気を遣われてソデにするのも失礼かとぶらぶら歩いて向かった。スナック街は駅前の繁華街から少々離れている。一度タクシーで連れて行かれただけで場所もよく覚えていなかったが、たどり着いたから大したもんだ。先客とちょうど入れ替わる格好になり、客が俺だけ。「優勝したのに静かですね」と店主が言う。厚意に甘えてボトルを空けた。と書くと豪快だけど、単に残り少なかっただけ。

     

     ほろ酔いで駅前に戻ったら、酔客が「おめでとーございまーす」とすれ違うユニホーム姿といちいちハイタッチしている。監督の口癖(?)が定着しているのだろうか。特にファンでもないのでよく知らない。今度はようやく地元紙が号外を配っていた。ま、福山だと騒ぎもおとなしいものだが、何かと備前と安芸との対立をご当地ネタ的に聞かされてきたので、なんだちゃんとカープファンがいるやんと思いつつ、人口に比して少ないのだろうかと思いつつ。

     よくよく考えると、優勝の晩に街中にいたというのが初めてだったと思い当たり、なんとなく書き留めた次第。

     

     ところで大体同じころ、マエケンは海の向こうで逆転2ランを浴びてセーブに失敗していた。ドジャースは今季、かなり苦しい戦いだったのが、最後に昨季ワールドシリーズ最終戦まで行った底力を示してナ・リーグ西地区首位に立ったはずが、最後の最後でもたついた。

     中地区はずっと混戦で、大型補強で本命視されていたブリュワーズ、なんだかんだでしれっと強いカブス、マイコラスの意外な活躍で復調してきたカージナルス、ついでにパイレーツも、5チーム中、4者もみ合い。唯一、勝率が5割なかった負け越しチームがレッズなのだが、広島カープのCマークのパクリ元が一人負けの逆広島状態というのが何とも皮肉で、あな悲しや。来期はシンシナティ・カープ、広島東洋レッズに交代したらどうか。中地区はさらに、セ・リーグは久々に激戦になるんじゃない。ウィンウィンだ。

     

     それで西・中地区とも、2チームが同成績になる前代未聞の事態になったので、この4チームが地区優勝を決するために居残り試合を1試合課される羽目に。一発勝負で負けた方が、一発勝負のワイルドカード行きになる。結果、ドジャースとブリュワーズがそれぞれ大勝して地区優勝。負けたカブスとロッキーズがワイルドカード行きとなった。

     

     こうしてようやくポストシーズンの櫓が組まれたわけだが、今季はABC対決だな。
     ナ・リーグ東地区は急に強くなって昨年までの常勝チームだったナショナルズをぶっちぎって、アトランタ・ブレーブスが早々に優勝を決めた。帽子のマークはAである。
     中地区は、帽子のマークがCのカブスが本命だったが、ブリュワーズが勝った。ミルウォーキーなのでマークはM(たまにグラブのイラスト)だが、ブリュワーズなので見なしBである。
     西地区はLAドジャーズで、前身はブルックリン・ドジャーズで帽子は「B」だった。まるでイスタンブールをわざわざビザンチウムと読ませることで成立するドイツ帝国の3B政策のようだ。みなしBだが、すでにブリュワーズがいるので、LAのAでも、何ならもうDでもいいや。
     ワイルドカードは、正統Cのカブスと、マークがCRのコロラド・ロッキーズ。C対決。

     

     ア・リーグ東地区は、Bの王道ボストン・レッドソックスが球団記録の108勝で優勝。
     中地区は、ヘルメットだけCマークのクリーブランド・インディアンス。
     西地区は、アストロズ。ヒューストンにつきマークはHだが、アストロズなのでみなしA。
     ワイルドカードは、アスレチックスとヤンキース。アスレチックスはマークがA'sなのでAでよろしい。略称も「Aズ」だから、王道のAといってもいい。NYYことヤンキースは、今季のABC対決には全くお呼びではない。

     大谷のエンジェルスこそマークがA、かつ天使の輪っかつきでありがたいのであるが、2つ負け越した。アストロズの一人勝ちかと思われた地区で、アスレチックスとマリナーズが意外に健闘して王者を苦しめた中、シーズン序盤以外出る幕はなかった。手術成功の由。お大事に。

     

     そして早速ワイルドカードが開幕。追加の1試合でそれぞれ大負けしたカブスとロッキーズの対決だけに、どっちもちっとも点が入らず、日本対ポーランドのような湿気た展開だった。息詰まる投手戦というよりどっちも打線が湿って点が取れずに延長戦。盛り上がりを欠いたままロッキーズが勝った。王道Cが脱落し、RつきのCが残った。ロッキーズにはいつの間にか呉昇桓が加入していて、ポストシーズンおめでとさん。同じくいつの間にかカブスに移籍していた「途中まで優勝請負人」(所属したチームがポストシーズンには出る)マーフィの御利益はなかったようだ。

     

     アメリカン・リーグのワイルドカードは、やはりAでもBでもCでもないNYYの勝ち。せっかく綺麗に揃いそうなところ、およびじゃないって言ってるのに。短期決戦に弱いと言われ続けているアスレチックスは、一発勝負は余計ダメだ。経験豊富なNYYには勝てんわなあ。大体ヤンキースは、ワイルドカードとはいえ、100勝超えてるから普通なら地区優勝している。

     

     ワールドシリーズは、アトランタ対ボストンのAB対決が一番綺麗な気がするが、ABC対決が崩れてしまったので、崩したヤンキースが勝つのかも。ブリュワーズ対ヤンキースだと、今季マーリンズから大放出された選手同士の対決になる。うーん、それだったら昨年と同カードでドジャースがアストロズに雪辱を果たす方が楽しいな。ダルがいないから今度は勝てるんじゃないか。

     

     ところで、イエリッチとスタントンの供給元となるチーム解体を行い「今年は負けるのが仕事」とまで言われたマーリンズは、ナ・リーグ最多黒星は達成したものの、ア・リーグに100敗以上が3チームも出た。中でもオリオールズは115敗の大爆死。首位と61ゲーム差。勝率.290。って打率やん。両リーグ合わせて弱かった順にドラフトの指名権が割り振られるので、負けることにも少々意味があるのだが、マーリンズは5番目。タイガースと同率だったが、前年はマーリンズが大きく上回っているので指名順は後になるとか。やや中途半端な結果に終わったなあ。


    関連する記事
    コメント
    コメントする








       
    この記事のトラックバックURL
    トラックバック

    calendar

    S M T W T F S
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031   
    << October 2018 >>

    selected entries

    categories

    archives

    recent comment

    • お国自慢
      森下
    • お国自慢
      N.Matsuura
    • 「続く」の続き
      KJ
    • 【映画評】キューブ、キューブ2
      森下
    • 【映画評】キューブ、キューブ2
      名無し
    • W杯与太話4.精神力ということについて
      森下
    • W杯与太話4.精神力ということについて
    • 俺ら河内スタジオ入り
      森下
    • 俺ら河内スタジオ入り
      田中新垣悟
    • 本の宣伝

    recent trackback

    recommend

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM