甘利に無様な敗退

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     地区シリーズが終了。ほとんどのカードが第5戦までもつれ込んだ。
     そういう中で、あっさりスウィープに終わったのがツインズ×ヤンキースの、「勝った試しがない」対決。30本塁打クインテットを擁する重量打線はしめし合わせたかのように沈黙し、何ひとついいところなく敗れ去った。いっそユニホームを縦縞に変えてしまってはどうか。

     

     アストロズ×レイズは、いつの間にか常勝軍団に加入していたグレインキーが打たれてレイズが盛り返し、前日弱気なコメントをしていたバーランダーも打たれて5戦目に突入。やはり弱気は死神を呼ぶのかと思ったが、バーランダーは「載ると呪われる」でおなじみのスポーツ・イラストレイテッドの表紙を飾っていたから、このせいだったに違いない。しかし、同じくバーランダーの隣で控え目に写っていたコールがまったく動じた様子なくレギュラーシーズン通りの快投でレイズを寄せ付けなかった。呪いも寄せ付けない男、の風格は確かにある無表情男である。サイ・ヤング賞を争っている2人だが、コールで決まりでいいんじゃないか。レイズのチェ・ジマンはやはり朝青龍がごとく俊敏な太っちょぶりで、気になる選手だ。細男の時代を変える選手にまでなれることを期待。

     

     以上、ア・リーグの優勝決定戦は、ヤンキース×アストロズ。予想オッズ1.02くらいの順当な組み合わせとなった。さっさとツインズを下し、あまり疲れていないヤンキースに分がありそうだが、さて。
     アストロズは「ダルビッシュにとどめを刺した強打者」スプリンガーが不調だと苦戦する。ただし、2017年にもリーグ優勝決定戦を戦ったこの2チームは、どちらもホームで勝つという内弁慶ぶりを発揮したので、ホームの試合が1つ多いアストロズが有利。ただし寒暖差があまりない場合はこの限りではない。

     

     ナ・リーグはいずれも5戦目までもつれた。
     カージナルス×ブレーブスは、老獪なジジイ×活きのいい若手の構図だったが、ジジイが勝利した。ジジイの象徴その1のゴールドシュミットはとかく人格者らしいが、見るからに人の好さそうなおっさん風外見をしている(薄毛にシンパシー)。この人が主砲につき全体に地味なイメージをもたらしている。そしてジジイの象徴その2のモリーナは、カージナルス一筋のチームの顔。顔つきはいまだやんちゃくれの若者風味だが、凡打で打点を稼ぐ渋いプレーがまさにジジイの狡知だ。

     

     対するブレーブスの象徴的存在アクーニャは、若い才能の塊でかつ絵にかいたようなわきの甘さ。フェンス直撃の大飛球を、本塁打と思ってチンタラ走っていたので1塁打に終わる、という甘ったれた怠慢をやらかし、チームメイトから「ぶん殴ってやろうか」と怒られているそんな選手である。「アメリカ野球は雑」のステレオタイプにエビデンスを与えている点、張本好みといえよう。

     短期決戦においては、こういうムラっ気のある天才は危ういわけだが、代わりに8番打者のスワンソンが好守にわたって活躍した。「ダイハード」の犯人グループの下っ端にこんなやついなかったっけ?という悪役三下風味の外見をしているが、カージナルスのジジイも顔負けのしぶとさを発揮し、監督からも「優勝するチームにはこういうラッキーボーイが現れるものさ」と絶賛されたが、結局最終戦は、ジジイが本気を出して猛打爆発の大量得点で全然面白くない幕切れとなった。カージナルスが勝利。

     ブレーブスもツインズ同様、「優勝するけどそれ以上進めない」のチームカラーをまるきり踏襲してしまった。ちなみにツインズ×ブレーブスのワールドシリーズ(1991)ではツインズが勝っている……。

     

     さて、問題のドジャース×ナショナルズ。終わったことを後になってああすればよかったとかこの選手を使うべきだったとかいうのはくだらないことであんなもんロバーツ一人のせいで負けたんだから!だ。
     中継ぎがリーグ最弱のナショナルズは、先発を中継ぎでも起用するという江夏豊状態でブルペンをやりくりしていたのだけど、ロバーツはそれに感化されたのだろうか。カーショウを中継ぎで登板させ、ピンチを見事切り抜けたのだけど、回をまたいでそのまま続投→2連続被弾で同点→慌てて前田にスイッチ。まずこの時点でめちゃダサい。100勝したチームが地区シリーズで浮足だって中継ぎ陣を信用しなくてワールドシリーズまでどうやってたどり着くというんだ。

     

     前田は地区シリーズ無失点の抜群の安定感を見せていたのだけど、次の回でなまじ四球の走者が出たもんだから前田に打順が回り代打降板。前回炎上したケリーを登板させ、今度はケリーが踏ん張るものの、「お、あいつ調子いいな」と回をまたいで投げさせて満塁被弾。回をまたがせている時点でマジかよなのに、塁が埋まるまでの間、監督は寝てたのか?超絶にダサい継投で負けるべくして負けたロバーツであるが、来季の続投が早々に決定。甘利明に似ているのは顔だけじゃなかったようだ。日本の有権者はちょろいからいくらでも誤魔化せるが、アメリカではどうだかな。

     

     以上、ナ・リーグはカージナルス×ナショナルズ。ナショナルズは地区シリーズを勝ち抜いたのが初めてとのことで、長らく「俺はまだ本気出してないだけ」状態だったストラスバーグが本気を出している今季、リーグ優勝を決めるか。


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