「書きたくなる〜」その後のその後

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     台風の日の続き。実のところ季節の変わり目、体調もあまりよくなかった。なので予定がすべてなくなったが、代わりにしたことといえば自宅でテレビを眺めるくらいだった。特にNHKは、内閣改造にかまけていた15号のときとの温度差が物凄い。見ながら「共犯者たち」で書いたことを思い出していた。

     簡潔に繰り返すと、見たくない(見られたくない)ことから統治者が目を逸らし、逸らしていることをバレないように報道を統制すると、結局一般市民の誰かが死ぬ。そんなような話。そして不幸なことに、死んだ人はしばしば、深く顧みられることはない。ただアンラッキーだったと思われるだけだ。そういう犇θ鉢甦愀犬鵬鍛瓦靴討い訶澄⊆分らの存在意義にかかわる大変なことだが大して自覚もないだろう。

     

     その後、台東区が避難所に来たホームレスを追い返したことがニュースになり、情報番組で芸人が垂れたコメントがまたニュースになっていた。芸人のコメントがろくでもないのはこの小木に限ったことではない。どちらかといえばテレビはいい加減そのリスクを真面目に考えろという話なのだが、リスクだと認識していないのでどうしようもない。小木のコメントに賛否、といったぬるいニュースを流している媒体も同様。

     出演者選びに何ら熟慮を感じない安易さ(芸人に限らず、学位はあるかしらんがそいつはただの業者だいい加減気づけの件など)と、第三者ポジションに逃げることで片方の妥当性を大幅にかさ上げする浅はかは、ここ何年か枚挙にいとまがない。これもまた安保法制風にいうと存立危機事態だがこれまたどうせ自覚はない。


     それで昨年に引き続き、今期も情報宣伝媒体産業を進路の一つとカウントする学生相手の講義が、ぎりぎり申込人数が足りて開講となった。日本社会の貧困化が進展する中で仕事があるのはそれだけでありがたい。普段相手にしているのとは多少なりとも毛色の異なる若人と接する機会も楽しいものである。しかし一方で、以上のような状況につき、正直困ってしまう。

     

     この危機的状況だからこそ、と火中の栗を拾いに来る学生などいるわけもなく、十何年前に相手をした若人たちと変わらない素朴な憧れでもってやってくる人ばかりが相手だ。ちょっと待ちなさい、くらいは言いたくなってしまうが、どこまで言うべきかという問題が悩ましい。要するに、下に書いているのと同じような話だ。

     

     就職活動ではしばしば、そこの業界の課題とか問題点とかについて自分なりの考えを示すことが求められることがあるから、批判もときに有効ないしは必要なのではあるが、それとて賛意をベースにした範囲内の話だ。家が古くてガタが来てるくらいなら、リフォームの話にも意味があるが、地盤が沈下してたとしたら意味がない。じゃあしかし業界の問題がひどすぎる場合、どこまで指摘可能なのか。

     

     例えば「NHKのニュースについてどう思うか」とNHKの面接で聞かれて「ニュースなんてやってないじゃないですか」とか「解説委員という名でいつまで巫女まがいを起用するのですか」とか答えたら、受かる気はせん。話題としてかなり政治的(社内政治的)な部分に抵触してるから、もっと穏当な物言いでもあんまり変わらないと思う。
     あるいは上で述べたような目に余るコメント芸人たちについても、指摘したところで意味が通じず頭の固いおもんないヤツくらいにしか思われないんじゃないか。なんせ自覚ないから。だとすると、一応は就職対策だから、受かることに関係のないことに時間を使っても仕方がないという勘定になる。さりとておっさんの責任があるだろ、という話は昨年の今頃書いたしさっきも書いた。

     そしてもちろん、どのようにすれば学生にもうまく伝わるかという難問がまた別にある。口角泡を飛ばしても、怪気炎を上げることにしかならんから誰もついてこん。こちらは俺の技術の話。

     

     まあ、どうしてこんな体たらくなのかの原因のひとつは、当意即妙の要領のいいのばかり採用しているからだと思うから、こんなことで悩んでいる意味はあまりない。余計に着地点が見当たらなくなったが、最初からあるとも思わずに書いているのでこの辺で終わる。


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