等量の無秩序

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     神戸の山奥で本屋に立ち寄る。何で山奥に本屋が、というと、地理的には山奥だが「学園都市」なる駅名の「都市」だからだ。この駅前で唯一学園都市なる名前にふさわしいのが、このなかなかの大きさの本屋である。あとは延々ベッドタウン。つくづく思う。関西の大抵の大学は学生が学ぶ場所にはない。  知人の子供も大学受験、という歳にボチボチなってきて、進学相談を何件か受けた。多分、それなりの賢い国立大を出てかつ、脱線人生だから相談しやすいのだろう。基本的に立地で選べと助言している。マンションとダイエーしかないような街に朝からせっせと通ってどれほど意味があるのか。自分自身も郊外の大学に通っていたからよくわからない。郊外の活性化のための立地というホントかどうか怪しい話を聞いたことがあるが、その理由は産廃処理施設や米軍基地と大差ない。  さて、その本屋で、養老孟司の新刊が出ていたので早速買った。私が有名になったら、顔写真入りで破廉恥な推薦文を書きたいとすら考えている、それくらい私はあの人の本の愛読者だ。  「まともな人」「こまった人」と続いたシリーズの最終章にあたる本書のタイトルは「ぼちぼち結論」。「ぼちぼち」という何の覇気もない言葉に、「結論」という核心をくっつけてしまう結構な力技をさらりとタイトルにしてしまうあたり、弛緩した表情のまま相手を斬り付ける剣豪のような危うさを感じてぞくぞくしてしまう。  本書を読んでいると、私が日々感じている居心地の悪さを明快に解読されてるような錯覚に陥って刺激的である。曰く、現代人は規則を作ると世界の秩序が増したと考える。しかし秩序は等量の無秩序を作る。  別の日、バイクを停めて配達に行くと、戻ってきたときには緑のオッサンがバイクを観察していた。ギリギリセーフ分割り引かれたが、この緑の連中が最近特に気に入らない。四輪は建前でも駐車場があるが、二輪にはそんなものはない。「どこに停めろっていうの?」と聞けば、「需要が高まればそのうち二輪の駐車場も出来るんじゃないですか」と平気で言う。等量の無秩序とはこのことか。  ここはバイクも駐車禁止。それがオッサンの正義の源なんだろうが、法律がそんなアンドロイド的運用で済めば裁判所なんて必要ない。こんなことを言ってもアテツケにしか聞こえないだろうからこの辺でやめる。

    小屋入り

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      先ほど大型トラックだらけの名神を通って帰宅してまいりました。思ったより元気です。大道具以外にどうしても私が準備する道具類が多いもので、小屋入り日は車での移動となりまして、京都はやはり若干がんばりを要します。せっかく車で京都まできてるんでね、堀川通り〜北大路通りという芸の無い行き方よりも、下立売通りとかを通って京都気分を味わいながら小屋まで行きたいところですが、そんな余裕もなく。  優秀なスタッフ諸氏、役者諸氏のおかげで作業工程もさくさく進み、毎度ながら要領のいい感じで進んでおります。しかしこのアトリエ劇研というホールは雰囲気がありますね。気分も盛り上がるというものです。改装されて快適になりましたし。  ところで昨日はどうでもいいニュースばかりに触れて肝心なことを忘れてました。黒木投手引退ですか。マンガに出てきそうなくらいいろんな意味で凄い、格好いい投手だったなあ。

      前夜

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         今回の公演の大阪公演はM−1グランプリと日にちが被ってるんだけど、今回の出場者は何というか三国志で言うと劉備が死んだ後みたいな、まあ一応魏延とかはいるけど…、という盛り上がらなさを感じる顔ぶれで助かっております。ビデオはとりますが。  橋下弁護士が府知事選出馬とか。携帯ニュースサイトのニュース語り場というコーナーで、彼が光市の殺人の弁護団を懲戒請求を呼びかけたときは圧倒的な支持を集めてたんだけど、今回は支持する声は極僅か。法律にくらべ政治のリテラシーは世の中高いということですかね。  そんなことより、ハムマヨが105円になってのに気付いた。これもガソリン高騰の影響でしょうか。それが悲しいと思う自分が悲しかったりして。  さてさて明日から我らは京都に小屋入りです。何かわくわくしてますが、一年ぶりだから当たり前か。晴れそうですが、寒いらしいです。舞台をやるときのあの熱を感じに行くとするか。

        大詰め

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           公演に向けた調整が続いております。誰がそこまで見てんねんと突っ込まれそうな気もしないでもない細かーいところをいらったりしてるんだけど、そういうのの積み重ねが結局作品の出来不出来を左右する、というかそういう作り方しか知らない。  今回の物語は2人の主人公がおります。演じるのは上地宏到君と大森仁視君。2人に共通しているのは、色んな意味見で貪欲なところですね。それだけに悩みも深いわけで、前作で主役を演じた梅田君が傍らでニコニコ見ている。2人の悩める主役に期待あれ。

          公演迫る

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             京都公演まで一週間を切りまして、こんなに仕上がっていいのだろうか!というくらい仕上がっております。  今回の作品は、新聞記者と刑事が登場します。新聞記者は「マル特ロストワールド」以来、刑事がマトモに登場するのは「裏切りの犬」以来です。裏切りの犬ったって、知ってるのは今回の出演者の中でも極僅か。結構遠い以前の話です。というのも僕が会社員を辞めて初めて書いた台本なのでして、古いのも当然。「何やかし言うてあれが一番おもろかった」と周囲からそんな声をチラホラ聞くこともしばしばですが、何やかし謎をチラつかせながら刑事たちがギスギスした会話を繰り広げるのは、古典的な物語の修辞法ですからね。ウケやすいんだと思います。サスペンスというかハードボイルドというか、ジャンルわけはよくわかりませんが、こういう男根主義的世界って、つい格好つけすぎて見ているこっちは辛い、という残念な結果に陥ることもしばしばで注意が必要なのですが、そこら辺はご心配なく。得意分野ですから。ええ。  最近は社会派な要素を盛り込むのが流行りなんでしょうか。舞台のチラシを見ていても、そういうのがチラホラ見当たります。リアル新聞記者が登場しますんで、なるべくコムツカシクはならないようにはしてますが、当然、そういう社会派な要素は出てまいります。前からの傾向ではありますが、気付いたら流行の中にいた、みたいなもんですか。格の違いをお見せしましょう。得意分野ですから。ええ。    さて「デジタル銀幕フィルモグラフィ」のDVDチェックも終わり、自分自身の演技に表情がゆがんでいるところです。どうしても台本、演出に加え、裏方のあれやこれや作業をこなしている立場なんで、自分の演技に取り掛かるのは最後になってしまう。そ、それがこういう結果になるのか、と今更反省して、ただいま部屋で一人で今作の演技の練習をしております。「デジタル」のときは、自分が楽な役にしとこうと台本を書いたのが何よりもいかん部分ですね。自分で楽な役だと思ってる役ほどシンドイものはない。そこへいくと、今作は芝居がかった役ですからね。一所懸命背伸びしてやらないと無理。そのほうがでも、結果的には楽なんだろうなあと思います。  あ、いかんいかん、今作のDVD制作の段取りを考えないと…。


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